私を創るもの
私が作り出すもの

創造

いつも布と糸で何かを作っている子どもだった。
師匠は、町のちいさな手芸用品店のおばあちゃんだった。

恋をする年ごろになると、クラスメイトたちの代わりに
彼へのマフラーや帽子を編んで小づかいにした。

いつのころからか、クリスタル(天然石)でジュエリーを創るようになっていた。
なんの知識も無く、何も学んでいないのに、
不思議なことにどんな風に創ればいいのか識っていた。
クリスタルたちが全部教えてくれた気がする。

クリスタルを研磨し、ジュエリーを創る。
感じるものを撮る。デザインする。
服を縫う。ショールを編む。
言葉を綴る。

しあわせなときも、どん底なときも。
創らずにはいられない。病的とも言えるかもしれない。

どうしてだろう。いつか謎は解けるだろうか。

意匠

美しいシェイプにカットされたルースも好きだけれど、
私は無骨でいびつで、荒々しさを残す原石が好き。
『地球のかけら』と向き合っている感覚がたまらない。

人間の力や智恵なんて、地球にとっては所詮取るに足りないもの。
作品を創りながらいつも思い知らされている。

原石を使うこと

Graceful Plants®

CRESCENT独自のワイヤ―ワークによる装飾パターン。

平和と生命力の象徴、オリーブの枝をモチーフとし、クリスタルとオーナーさまの魂の輝きを上昇させる意匠。

光の方へ

2度目の個展を控えていた頃、ふと
『クリスタルに頼りすぎなのではないか?』と思った。

ネックトルソーを持ち出してモチーフパーツをピン打ちし始めた自分に『どこに行くの?』とつぶやいたことを覚えている。
色々ややこしく難しく考えて、敢えて悩んだりしてみたかったのかもしれない。
カッコつけたかったのだろう。今はそう思う。

そのおかげで新らしいものを創れた喜びも体験できた。

可能性

クリスタルたちは、水晶のようにクリアなものもオニキスのように黒く不透明なものも、それぞれ固有の輝きを放っている。

ジュエリーとなって人の肌の上に乗ったとき、人の肌に温められたとき、新たな光を放つ。
それはとても誇らしげでみずみずしい光。

身につける方に光射す方向を示すかのように。

感じるままを
映しだすために

心に映るもの

撮った写真をより伝えたいイメージ、魅せたい世界観にするために、グラフィックデザインを学び続ける。

『なぜこの作品が賞賛されるのか』
『なぜこの広告表現が効果が高いのか』
デザインの基本の「き」から知りたかった。

相当なオトナになってから本格的に学び始めたので、パンクしないように注意しながら・・・。

いつまでも学ぶこと

10代の頃から心が揺さぶられるものはほとんど変わらない。『可愛い』より『カッコイイ』。
機械に強いわけではないのに、メカものが好き。
企業の退職金でアメリカンタイプのバイクを買ったくらいに。

写真を撮るようになっても、美しいだけでは物足りない。
『ヒゲを蓄えた渋いおじ様カメラマンが撮っているのかと思った』と言われることが多い。